
メルマガを継続するうえで負担になるのが、毎回ゼロから文章を考えることです。用途ごとに型を持っておくと、この負担は大きく下がります。
この記事では、BtoBでよく使う3つの用途について文章の型を示し、そのまま使える箇所と必ず書き換える箇所を整理します。あわせて、同じ文章でもレイアウトによって結果が変わる理由を解説します。
結論として、文章テンプレートは「良い型」を探すものではなく、用途に合った型を選ぶものです。
セミナーの案内と休眠顧客への再アプローチでは、読者の状態がまったく違います。前者は関心を持っている読者に日時と申込方法を伝えるのが目的で、後者は関心が薄れた読者に再び目を向けてもらうのが目的です。同じ文章構成で対応できるものではありません。
以下、BtoBでよく使う3つの用途について型を示します。
読者の状態:自社との接点はあるが、その商品の存在を知らない。
目的:存在を知らせ、詳細ページへ送る。
| 構成 | 書く内容 |
|---|---|
| 冒頭 | 誰のどの課題に対するものか。商品名より先に課題を書く |
| 本題 | 何ができるようになるか。機能の列挙ではなく結果で書く |
| 補足 | 対象となる条件、既存サービスとの違い |
| CTA | 詳細を確認するリンク |
冒頭に商品名を置きたくなりますが、読者は商品名を知らないため判断できません。先に課題を示し、「自分に関係がある」と判断させてから商品名を出します。
また、機能を列挙すると読者は自分にとっての意味を読み取れません。「何ができるか」ではなく「何が変わるか」で書きます。
読者の状態:テーマに関心がある可能性はあるが、参加を決めていない。
目的:申込に至らせる。
| 構成 | 書く内容 |
|---|---|
| 冒頭 | テーマと、参加すると何が分かるか |
| 開催概要 | 日時、形式(オンライン/会場)、所要時間、費用 |
| 内容 | 取り上げる論点を3点程度 |
| 対象 | どういう立場の人に向けたものか |
| CTA | 申込リンク。締切がある場合は明記 |
参加の判断に必要な情報は決まっています。日時、形式、所要時間、費用。これらが本文の早い段階になければ、読者はリンク先まで確認しに行きません。
特に所要時間と費用は、書かれていないと「後で確認しよう」と判断が先送りされます。無料であれば明記してください。
案内は通常、複数回に分けて配信します。同じ文面を繰り返し送るのではなく、回ごとに情報を変えます。
読者の状態:過去に接点があったが、現在は反応がない。
目的:再び関心を持ってもらう。
| 構成 | 書く内容 |
|---|---|
| 冒頭 | 過去の接点に触れる。ただし短く |
| 本題 | その後に変わったこと。読者にとっての新しい情報 |
| 提案 | 今なら何ができるか |
| CTA | 負荷の低い行動から。いきなり商談を求めない |
反応がない読者に対して、以前と同じ内容を送っても状況は変わりません。「その後に変わったこと」が必要です。新しいサービス、事例、体制の変化など、読者にとって新しい情報がなければ再接触の理由がありません。
また、CTAは負荷の低いものにします。反応が途切れている相手にいきなり商談を求めても応じられません。資料の閲覧など、判断の負担が小さい行動から始めます。
休眠の判定に開封の有無を使うと、誤判定が起きます。画像の表示をブロックしている読者は、読んでいても開封として記録されないためです。判定にはクリックの有無を使ってください。
型を使う際、どこを流用してよいかの線引きです。
| 箇所 | 扱い | 理由 |
|---|---|---|
| 構成の順序 | そのまま使える | 読者の判断の流れは共通 |
| 各段落の役割 | そのまま使える | 何を書く場所かは変わらない |
| 開催概要などの項目 | そのまま使える | 必要な情報は決まっている |
| 冒頭の一文 | 必ず書き換える | 配信ごとに読者の状況が違う |
| 課題の記述 | 必ず書き換える | 汎用的だと自分事にならない |
| CTAの文言 | 必ず書き換える | 遷移先で得られるものを示す |
型を使い続けると、冒頭の一文まで固定されることがあります。毎回同じ書き出しのメールが届くと、読者は内容を確認せずに判断するようになります。
構成は固定し、冒頭と課題の記述は毎回書き換える。これが型を活かす条件です。
文章の型を整えても、それだけでは成果につながらない場合があります。
メールを開いた読者が最初に行うのは、読むかどうかの判断です。この判断は文章の内容ではなく、画面の見た目で行われます。
文字が詰まっている、情報の区切りが分からない、どこが重要か分からない。こうした状態では、内容がよくても読み進められません。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 見出し | どこに何が書いてあるかを示す |
| 余白 | 情報のまとまりを区切る |
| 強調 | 読み飛ばしても要点が残るようにする |
| ボタン | 次の行動の場所を明示する |
これらは文章では代替できません。テキストだけで同じ効果を出そうとすると、記号による装飾に頼ることになり、かえって読みにくくなります。
ここが重要な点です。レイアウトによる効果は、読者の環境で意図どおりに表示された場合にのみ成立します。
HTMLメールはメールクライアントによって解釈が異なるため、送信側の環境で整って見えても、読者の環境では崩れていることがあります。崩れた状態では、見出しも余白もボタンも機能しません。
文章を改善しても反応が変わらない場合、そもそも読める状態になっていない可能性を確認してください。
制作を分担する際の線引きです。
| 領域 | 担当 | 決めること |
|---|---|---|
| 企画 | 発信側 | 目的、対象、伝える内容 |
| 文章 | 書き手 | 構成、文言、CTAの言葉 |
| レイアウト | デザイン | 見出しの階層、余白、強調の使い方 |
| 実装 | コーディング | HTMLメールとしての構築 |
| 表示確認 | 制作 | 受信環境ごとの検証 |
文章をデザイン担当に渡す場合、テキストだけを渡すと意図が伝わりません。次の情報を添えます。
この情報がないと、デザイン側は文章の重要度を推測することになります。
本文の書き方の詳細、およびメルマガのデザイン設計については、それぞれ別途詳しく解説する予定です。
構成の順序、各段落の役割、開催概要などの項目はそのまま使えます。一方、冒頭の一文、課題の記述、CTAの文言は毎回書き換えてください。特に冒頭まで固定すると、毎回同じ書き出しのメールが届くことになり、読者は内容を確認せずに判断するようになります。
変えることをおすすめします。セミナーの案内と休眠顧客への再アプローチでは読者の状態がまったく異なり、必要な情報も違います。前者は日時・形式・所要時間・費用を早い段階で示す必要があり、後者は「その後に変わったこと」を伝える必要があります。同じ構成では対応できません。
参加の判断に必要な情報として、テーマ、参加すると何が分かるか、日時、形式、所要時間、費用、対象を本文の早い段階に置いてください。特に所要時間と費用が書かれていないと判断が先送りされます。無料であれば明記してください。
「その後に変わったこと」を伝えてください。反応が途切れている読者に以前と同じ内容を送っても状況は変わりません。新しいサービス、事例、体制の変化など、読者にとって新しい情報が再接触の理由になります。またCTAは資料の閲覧など負荷の低い行動にし、いきなり商談を求めないでください。
文章だけでは不十分な場合があります。読者はメールを開いた直後、内容ではなく画面の見た目で読むかどうかを判断します。見出し、余白、強調、ボタンといったレイアウトの要素は文章では代替できません。またこれらの効果は読者の環境で意図どおり表示された場合にのみ成立するため、表示が崩れていないかの確認も必要です。
文章テンプレートを使う際の要点は次のとおりです。
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