
HTMLメールのテンプレートは、無料で配布されているものが多数あります。制作費をかけずに始められる一方で、ダウンロード前に確認しないと後から困る項目がいくつかあります。
この記事では、無料テンプレートを選ぶ際に確認すべき2点を整理し、無料で十分なケースと、足りなくなる条件を切り分けます。
結論として、無料テンプレートを選ぶ際に確認すべきはライセンスと対応環境の2点です。デザインの好みは、この2点を満たしたうえで検討します。
この順序を逆にすると、気に入ったテンプレートが商用利用できなかった、あるいは主要な受信環境で崩れることが後から判明する、といった事態が起きます。
無料であること自体は問題ではありません。条件が合えば十分に機能します。以下、確認の方法と、無料で足りる範囲を整理します。
無料で配布されているからといって、どのような使い方でもよいとは限りません。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 商用利用の可否 | 企業の営業活動で使えるか。個人利用のみの場合がある |
| クレジット表記 | 配布元の表記が必要か。メール本文に残す必要があるか |
| 改変の可否 | デザインやコードを変更してよいか |
| 再配布の可否 | クライアントに納品する場合に該当することがある |
| 含まれる素材の扱い | テンプレート内の画像・アイコンが別ライセンスの場合がある |
特に注意が必要なのが、テンプレートに含まれる画像やアイコンのライセンスです。テンプレート本体は自由に使えても、サンプルとして配置されている画像は別の条件が付いている場合があります。
差し替える前提の画像であれば問題になりませんが、そのまま使う場合は個別に確認が必要です。
また、制作会社がクライアント向けに使う場合は、再配布に該当する可能性があります。自社利用の条件と、第三者への納品の条件は分けて記載されていることがあります。
ライセンスの記載は、配布ページ、ダウンロードしたファイルに同梱されるテキスト、配布元のサイトの利用規約のいずれかにあります。配布ページに書かれていない場合でも、規約側に記載があることがあるため、両方を確認してください。
記載が見つからない、または内容が不明確な場合は、業務での使用は避けたほうが安全です。
もう1つの確認項目が、どの受信環境で表示が検証されているかです。
配布元によって、対応環境の記載の仕方は大きく異なります。
記載がない場合、テンプレートが悪いとは限りませんが、自分で確認する必要があることを意味します。
すべての環境を確認することは現実的ではないため、崩れ方の傾向が異なる環境を優先します。
| 環境 | 確認する理由 |
|---|---|
| Outlook(デスクトップ版) | レンダリングの仕組みが他と異なり、最も崩れやすい |
| Gmail | head内のstyle要素が削除される場合がある |
| iPhoneのメールアプリ | 画面幅とダークモードで見え方が変わる |
海外で配布されているテンプレートは、日本語のフォントや文字数を前提にしていない場合があります。
英語は単語ごとに空白があるため折り返し位置が自然に決まりますが、日本語は文字が連続するため、指定によっては不自然な位置で折り返されます。また、日本語フォントの指定が入っていないと、環境によって表示が変わります。
デザインが優れていても、日本語を流し込んだ時点で崩れることがあります。実際に自社の文章を入れて確認してから採用してください。
次の条件に当てはまる場合、無料テンプレートで運用を始めることは合理的です。
社内向けの配信や、使用するメールクライアントが決まっている取引先への配信であれば、確認すべき環境が絞られます。その環境で問題なければ、他の環境を考慮する必要がありません。
1列で構成されたシンプルなレイアウトは、崩れる要素が少なくなります。横並びのレイアウトを使わなければ、Flexboxやtableの入れ子による問題は発生しません。
装飾が崩れても本文が読める構成であれば、影響は限定的です。逆に、画像に文字情報を載せている、レイアウトによって情報の意味が変わる、といった構成は崩れの影響が大きくなります。
メルマガを始めたばかりで、配信を継続できるかどうかを試している段階では、制作に費用をかける判断は先送りできます。継続できることが分かってから投資するのは、合理的な順序です。
一方、次の条件に当てはまる場合は、無料テンプレートでは対応しきれなくなります。
ブランドガイドラインで色・書体・余白が定められている場合、無料テンプレートをその通りに調整するには、結局コードを触ることになります。
特にフォントは制約が大きい領域です。Webフォントは大半の環境で読み込まれないため、ブランド指定のフォントをそのまま使うことはできません。代替フォントの選定を含めた設計が必要になります。
複数カラム、画像とテキストの回り込み、条件によって表示を変える構成などは、環境による差が出やすくなります。
無料テンプレートを改造してこうした構成にすると、元の検証が意味を持たなくなります。改造した時点で、検証されていないテンプレートになります。
不特定多数へ配信する場合、読者がどの環境で受信するかを限定できません。この状況で「崩れないこと」を求めるなら、実際に複数環境で検証する工程が必要になります。
無料テンプレートの配布元が検証していたとしても、自社の内容を流し込んだ後の状態は別です。文章量、画像、リンクの数によって結果は変わります。
テンプレートを入手したら、自社の内容を入れる前に次を確認してください。
海外配布のテンプレートには、日本の法令を前提にした配信停止の導線が含まれていないことがあります。
日本国内では、広告・宣伝を目的とするメールについて、送信者の氏名または名称と、受信拒否の通知を受けるための連絡先を表示する義務があります。テンプレートにこの領域がない場合は、追加してください。
配布元によって異なります。商用利用の可否、クレジット表記の要否、改変の可否、再配布の可否は個別に定められているため、ダウンロード前に配布ページと利用規約の両方を確認してください。特にテンプレートに含まれる画像やアイコンは、テンプレート本体とは別のライセンスが設定されている場合があります。記載が見つからない、または不明確な場合は業務での使用を避けることをおすすめします。
最も大きい違いは、対応環境を条件として取り決められるかどうかです。無料テンプレートは配布元が検証した範囲でのみ動作が確認されており、自社の内容を流し込んだ後の状態は保証されません。制作を依頼する場合は、どの環境まで検証するかを事前に決められます。またブランドガイドラインへの準拠や複雑なレイアウトが必要な場合も、制作の領域になります。
実際に自社の文章を入れて確認してから採用してください。海外配布のテンプレートは日本語のフォントや文字数を前提にしていない場合があります。英語は単語ごとに空白があるため折り返し位置が自然に決まりますが、日本語は文字が連続するため不自然な位置で折り返されることがあります。また日本語フォントの指定が入っていないと環境によって表示が変わります。
ライセンス上で改変が許可されていれば可能です。ただし改造すると、配布元が行った検証は意味を持たなくなります。特に複数カラムへの変更やレイアウト構造の変更は、環境による差が出やすい部分です。改造した場合は、あらためて主要な受信環境で表示を確認してください。
可能です。むしろメルマガを始めたばかりで継続できるかを試している段階では、無料テンプレートで始めて、継続できることが分かってから制作に投資する順序は合理的です。ただし配信ツールを変更する場合は、テンプレートをそのまま引き継げないことがある点にご注意ください。
無料HTMLメールテンプレートを選ぶ際の要点は次のとおりです。
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